ポリカーボネート・アクリルの違い/特徴が分かる比較表

ポリカーボネートとアクリルの違い

ポリカーボネートとアクリルの違い・比較

ポリカーボネートとアクリルは、私たちの身の回りに多く使われているプラスチック素材です。見た目は似ていますが、特性の違いや見分けるポイントがあります。

このページでは、「建築材料・DIYなどにポリカーボネートやアクリルを使いたい」「どちらを選ぶべきかわからない」という方に、ポリカーボネートとアクリルの特性の違い・おすすめの使い方を紹介します。

この記事のポイント
  • ポリカーボネートはアクリルの 50 倍の強度で耐寒性・耐候性が高い
  • アクリルは透明性プラスチックの中で最も透明度が高く、ポリカより傷がつきにくい
  • 屋外での使用はポリカーボネート、収納窓や水槽にはアクリルがおすすめ

ポリカーボネートとは

ガラスの 200 倍の強度のプラスチック

ポリカーボネートは透明プラスチックの中で最高クラスの強度

ポリカーボネートはプラスチック材料のひとつ。「汎用エンジニアリングプラスチック」に分類され、耐衝撃性や耐熱性などに優れます。

平板だけでなく、波打った形状やダンボールのような中空構造のある形状など、用途に合わせて様々なポリカーボネート板が使われています。

ポリカーボネートは大きく分けて 3 タイプ

ポリカーボネート(平板) 波板ポリカーボネート 中空ポリカーボネート
熱や強度に優れたプラスチックで、ガラスと同等の透明性とアクリルの 50倍にもなる耐久性の高い素材 ポリカーボネートを波板状に形成した板材。雨が降っても排水できるため屋根材に人気。 ガラスの 2 倍の断熱性能。窓や屋根材だけでなく、魔隠し効果を活かしたパーテーションにもおすすめ

ポリカーボネートのメリット・デメリット

メリット デメリット
  • 衝撃強度はアクリル樹脂の 50 倍と耐久性に優れている
  • 耐熱温度は-40℃~ 120℃ 寒い冬や暑い夏でも屋外での使用が可能
  • 一度燃えても熱源を離すと火が消える自己消火性を備え、燃えにくい
  • 成形時の収縮が少なく、吸水率も小さいため寸法精度が高い
  • 疲労強度 ( 繰り返し負荷を加えたときの壊れやすさ ) は弱い
  • アルカリ性に弱い
  • アクリルと比べて硬度が低く、傷が付きやすい素材

対応厚み 3 / 4 / 5 / 6 / 8 / 10ミリ
※ カラーによって異なります

ポリカーボネートを使用した事例

カーポートや倉庫の屋根材に

カーポートや倉庫の屋根材に

採光窓や室内の窓材に

採光窓や室内の窓材に

階段の手すりや装飾に

階段の手すりや装飾に

テラスやデッキの屋根材に

テラスやデッキの屋根材に

倉庫の屋根や目隠しフェンスに

倉庫の屋根や目隠しフェンスに

カーポートに

カーポートに

カーポートや倉庫の屋根材に

カーポートや倉庫の屋根材に

パーテーションに

パーテーションに

扉や窓の建具に

扉や窓の建具に

アクリルとは

アクリルは加工がしやすくコストも安価

アクリルは、熱可塑性の「汎用プラスチック」です。ポリカーボネートのような汎用エンジニアリングプラスチックと比べ、加工がしやすくコストも安価なプラスチックです。

アクリルの商品ページを見る

アクリルのメリット・デメリット

メリット デメリット
  • 透明性プラスチックの中で最も透明度が高い光透過率 92% とガラスと同等の透明度
  • ポリカーボネートほどではないが耐衝撃強度も大きく、ガラスよりも割れにくい
  • 溶接から接着、穴あけや曲げなどの加工が可能
  • ポリカーボネートよりも硬度が大きく、傷が付きにくい
  • 耐熱性が低い
    【連続耐熱温度】
    ポリカーボネート 130℃
    アクリル 80℃
  • 着火するとそのまま燃え続けてしまう

対応厚み 1 / 1.5 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 8 / 10ミリ
※ カラーによって異なります

アクリルを使用した事例

階段の手すりに

階段の手すりに

室内ドア・窓に

室内ドア・窓に

テーブルトップに

テーブルトップに

アクリルについてもっと詳しく知りたい方はこちら

アクリル板とは/アクリル板の特徴・用途・加工販売

アクリル板とは/アクリル板の特徴・用途・加工販売

アクリルの特徴・使用シーンの解説のほか、当社で販売しているさまざまな厚み・種類のアクリル板を紹介しています。

ポリカーボネートとアクリルの選び方

ポリカーボネートとアクリルのそれぞれの特徴をふまえ、比較表にしました。

ポリカーボネート

ポリカーボネート

アクリル

アクリル

透明度 circle
87 ~ 89%
circle
92 ~ 93%
加工性 circle
切削・溶接は容易
circle
切削・曲げ・溶接・接着
などあらゆる加工が容易
割れにくさ circle
アクリルの 50 倍の強度
circle
ガラスより割れにくい
燃焼性 circle
自己消化性
change_history
可燃性
重さ
(比重)
circle
比重は 1.2
ガラスの半分の重さ
circle
比重は 1.2
ガラスの半分の重さ
耐熱温度 circle
連続耐熱温度は 130℃
change_history
連続耐熱温度は 80℃
硬度 change_history
アクリルよりも
傷がつきやすい
circle
プラスチックの中では
比較的傷が付きにくい
主な
使用場所
  • カーポートやアーケードなどの屋根材
  • 窓ガラスの代替
  • 覗き窓などの機械部品
  • ヘルメット
  • 引き戸、窓等の建具
  • テーブルトップ
  • 大型水槽
  • 照明器具

こんな方にはポリカーボネートがおすすめ

  • カーポートや屋根材など屋外で使用したい
  • 強度の高い素材を使用したい

こんな方にはアクリルがおすすめ

  • 建具や水槽に使用したい
  • 透明度の高い素材を使用したい

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